29 research outputs found

    Development of Teaching Materials in the Subject "Earth Science, Resources and Energy" Aiming to Foster Science Literacy Growth (III)

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    本研究は,中学校終了段階で必要と考えられる「地球科学と資源・エネルギー」をテーマとした科学リテラシー育成のための指導計画を提案するものである。具体的には,テーマに関連して,実社会,実生活と科学技術の関わりについて扱うとともに,これからの持続可能な社会の構築に向けて必要となる資質・能力である「クリティカルシンキング」の育成をねらいとした年間指導計画を作成した。ここで,理科における「クリティカルシンキング」とは,「安易な一般化や偽科学に惑わされることなく,科学的根拠に基づいて,じっくりと考えて判断する能力」とした。作成した年間指導計画は,広島大学附属福山中・高等学校の文部科学省 研究開発学校の指定に伴って設置した新教科「現代への視座」の中の中学校第3学年 新科目「地球科学と資源・エネルギー」として試行し,内容の妥当性を検討してきた。本稿では,その結果と新学習指導要領との関連を考慮し修正を行った指導計画の最終案を提案する。また,特徴的な単元の具体的指導計画を示すとともに,生徒にねらいとする資質・能力が身についたかについて,評価問題の結果分析を通して検討した

    A study of the teaching material based on scientist's idea. (3) : Reason to believe that extraterrestrial life exists

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    本研究では,科学者が学問を探究していく上でどのように思考し,どのように論理展開していくか,そうした思考の過程を内容として盛り込む授業構成によって,生徒に科学者の思考を追体験させることで,学問の場においてどのような思考の展開が必要となるかを伝える方法を研究した。 授業は,科学者の生徒と同じ年代からの思考の変遷をたどる構成を取ることで,科学者を身近な存在として捉えながら,科学者の思考過程に触れることができたと考える。また,最も確からしい答えに辿り着く手法,すなわち,根拠に基づいて思考していくという実際に焦点をあてた構成によって,科学者の思考過程を生徒に伝え,学ばせる方法を確立できたと考える。学年全体への授業後に,1クラスのみを対象に質疑応答やフリートークの時間を設定し,その効果についても検討した。「色々なことをやって結びつける思考が面白いと思った」,「全く別の新しい視点でものごとを捉えることの大切さを学んだ」など,こうした試みは,生徒がこれまでに受けたことのない新鮮な体験だったことが,生徒の記述から読み取れる。したがってこの授業の内容そのものが,この研究の最大の成果だと考えている

    Research on the connection of the junior and senior high school in the science (II) : It aims at an effective spiral of learning and the deepen of the scientific thinking

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    この研究は, 中学校から高等学校への理科における学びを検討し, 科学的思考力やリテラシーの育成のためにどのような視点からカリキュラムを構築し, 教材を組み立てていくか, 特に中学校における「地学」的な内容の検討を中心に行う研究の3年次(最終年次)にあたる。第1年次は, 中学校3年生で, 「地学」的な内容を第3学年集中的に実施する教育課程を実施し検討を行った。第2年次は, 理科の授業を改善する視点として「科学的なリテラシー育成」のための方策を示し, それを具体化した単元案を作成し, 特徴的な内容について実践を行った。3年次の本研究は, 中学校から高等学校へとつながる, 科学的な思考の深化のための考え方を示すとともに, 科学的思考力や判断力, 表現力など, リテラシー育成の方策として, 中学校理科の地学的な内容における具体的なカリキュラムの提案を行った。特に, 内容のスパイラルと同様に, 能力やリテラシーに関しても, 有効な学びのスパイラルを構築していくことが, 科学的思考の深化につながることを指摘した。「科学的なリテラシー育成」のための方策を年間のカリキュラムの中で効果的に配置し, その構造の有効性を確認することができた
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