Case of Resection of Hepatobiliary Cystadenoma, Difficult to Differentiate from Adenocarcinoma
- Publication date
- 2018
- Publisher
- 福井大学医学部
Abstract
症例は79歳の女性。主訴は上腹部痛であり,前医の腹部超音波検査で20 cmを超える嚢胞性病変を指摘され当科紹介された。血清腫瘍マーカーの上昇は認めず,腹部CTで肝右葉全体を占拠する内部に充実成分を伴った嚢胞性病変を認めた。術前画像診断では肝嚢胞腺腫と肝嚢胞腺癌の判別は困難であり,内容の確認と病変の縮小を企図して経皮的嚢胞穿刺吸引を行った後に拡大肝右葉切除術を施行した。摘出標本の病理検査で肝嚢胞腺腫と診断された。嚢胞腺腫と嚢胞腺癌の術前の鑑別診断は困難であり,特に巨大な嚢胞性病変に対しては切除を念頭にマネージメントすることが必要と考えられた