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周再賜の信仰と神学(2)―戦時下の著作の検討から―

By 果織 大嶋

Abstract

戦前・戦中・戦後の足掛け40年にわたって共愛女学校校長を勤めた周再賜は、赴任して16年目と17年目に「友人某氏」の助けを借りて2冊の著作を刊行した。1941年の『基督教要説』と1942年の『信仰の真実を求めて』である。前者はキリスト教排撃の風潮が高まる戦時下で、キリスト教が国家にとって有用であることを外部に向けて論証するもので、後者は周の説教52編を集めた説教集である。 どちらの著作においても、若い日の周の7つの神学的特徴は受け継がれているが、特に『信仰の真実を求めて』では、それぞれの特徴が新たな展開を見せ、深められている。周の女学校校長としての経験が反映されているのだろう。 二つの著作に特徴的なことは、「時局」の影響である。『基督教要説』はかつての自著の改訂増補・改題版だが、ここでは国家にとってのキリスト教の有用性を説くばかりでなく、語句の置き換えなど、時局を意識した注意深い改訂が行われている。また、『信仰の真実を求めて』には、「皇国の国是」翼賛の説教も含まれている。そうした説教は、周が戦時下においても平和を説いたとする当時の生徒たちの証言とは矛盾する。この矛盾をどう解決するか。それは単純な作業ではない。新たな課題が立ち上がってくる。研究ノー

Topics: 周再賜, 共愛女学校, 共愛独立教会, 戦時下のキリスト教, 戦時下のキリスト教学校
Publisher: 共愛学園前橋国際大学
Year: 2019
OAI identifier: oai:gair.media.gunma-u.ac.jp:10087/12611

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