昭和14年5刃月1日午後2時58分頃に秋田縣男鹿半島に大きな地震が發生し相當の被害を生じた.尚此の地震には驗潮儀の記錄によつて知り得る程度の小津浪が伴つたのである.筆者等は日本海に面せる回鰺ケ澤,能代,土崎,酒田等の港にある驗潮儀の紀錄を調査する事が出來たので此の地震津浪の發生に關して檢べる事とした.日本海に於いて地震に伴つた津浪が驗潮儀によつて紀錄報告されたのは昭和2年の丹後地震の際のものが恐らく始めてであつて,今囘は第2回目であらう.本報告には此の得難き資料を基として津浪の傳播の狀態から推定されたる其の發生箇所に就いて述べた
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